私の人生を変えた原田隆史先生の言葉 【椋 寛之】

私は2017年のツタヤビジネスカレッジの認定パートナー養成講座で原田メソッドを学びました。

ちょうど独立して1年目で成果を出したかったのと、趣味でやっている卓球の年代別の全国大会に出場したいという動機でした。

原田メソッドを学んで私が変わった点は、大きく三つあります。

一つ目は、日常の 「生活」を大事にするようになったことです。それによって続けたいことを続けられるようになりました。

二つ目は目標の設定の仕方がうまくなったことです。

目標を数値化して、3段階の幅でとらえることで、最後までモチベーションが続いて達成しやすい目標を設定することができるようになりました。

三つ目は「条件つき肯定的ストローク」です。

これによって人の心のつぼを満たせることがわかり、チームが活性化することがわかりました。

原田メソッドの経験をまとめ、最後に、私の人生を変えた原田隆先生の言葉について まとめます。

「生活」 を整えて「心・技・体・生活」のバランスをとる

私は現在、毎日、トイレと洗面台の掃除、自分の部屋の掃除をし、食器洗いやキッチンの清掃、マンション共用部分のゴミ拾いなどをルーティンとしてやっています。

原田メソッドに出会うまでの49年間、私は整理整頓は苦手でした。

自分の部屋にはモノがあふれ雑然としていて、家の共用部分の掃除、メンテナンスはすっかり妻に任せていました。

自分のやりたいことや、仕事に時間を割く方が大事だ、掃除などに時間をかけているのはむだだと思い込んでいたのです。

原田メソッドで、再建の三原則、間接的努力、副交感神経優位と学び、清掃・奉仕活動の意義が理解できました。ブロークンウィンドウ理論を知ることで、さらに腑に落ちて、人にも自信を持って教えられるようになりました。

2017年3月から書き始めた長目の3枚目の目標は、「身の回りのモノの90%を減らす」でした。

オープンウィンドウ64によって分野別に実践思考を決めました。

紙や本はすべてスキャンしてデータ化する、ガジェット類はメルカリ、ヤフオクを活用する、衣類はクラウド倉庫を活用するなどです。

一気に減らすのではなく、1ヶ月間かけてじっくり物と向き合うことで、自分にとっていま必要なものはなんなのかということを知ることができました。

モノが少ない状態は今も続いています。

身の回りからモノを少なくしてからは、心のコップが上を向くという状態が実感できるようになりました。

この状態になって、初めて「心・技・体・生活」の「生活」を整えることができたと思えました。

今までは「生活」をないがしろにして、成果ばかりを追い求めていたのだと気づきました。

身の回りのモノを減らしてからは、「生活」を第一に考えて行動するようになりました。

時間管理についても、目標に直結することだけでなく、生活に関することも同等に大事なことと位置づけています。

長目を書き始めた最初の頃は、目標に直結するルーティン行動ばかりをたくさん詰めすぎて、単純に所要時間を足しただけでも、あきら かに24時間をオーバーしているような状態でした。

自分の持ち時間が把握できていない上に、成果ばかりに優先度が偏っていました。

結果的には、成果に直結するルーティンは実行できず、生活も乱れて破綻してしまいました。

しかしこれは、日誌を継続することで改善されていきました。

タイムマネジメントの欄に予定と実績を書くことで、毎日予定と実態との差を把握することができたからです。

現在はさらにこれを細かくやっており、すべての行動の開始時間と終了時間を記録するタスクシュートというタイムマネジメントを行っています。

これにより、「生活」を整えるのに毎日どのくらいの時間が必要で、新たに身につけたい習慣にあてられる時間がどれくらいあるのかが把握できるよ うになりました。

つまり、続けたい習慣を新たに取り入れるためには、何かをやめなければなりません。これを明確に見極めることで、続けたいことが続けられるように なったのです。

3段階で考える目標設定

私は原田メソッドで目標設定がうまくできるようになりました。その要因は、新刊 「書いて鍛えて強くなる! 原田式メンタル教育」でも紹介されていた「目標を3段階で考える」という方法です。

最高の目標、最低の目標、中間の目標を立てた上で、今回目指す目標を設定するのです。

そのためには前提として、目標は客観的な数値で表しておく必要があります。数値で表せない目標も、指標を設定することで数値化することができます。

目標設定時はモチベーションも高まっているので、最高の目標でも達成できると思えてしまうものです。

しかし最高の目標というのは、途中で予期せぬ事態が起こって実現が難しくなることがほとんどです。実現の可能性が薄くなってしまうと、挫折してしまいます。

逆に最低の目標の場合は、目標を設定した時点で楽に達成できると思ってしまい、モチベーションが続かずかえって達成しづ らくなります。

私の場合は、中間の目標より少し高いところ(最高の60%くらい)に目標を 設定しておくことで、最後までモチベーションを保ったまま、行動を緩めることなく、最後までやり通せることがわかりました。

この方法で設定した目標は、ブログ記事の新規投稿や、過去記事リライトなどの数値目標で、参加したチャレンジカップでは毎回達成をしてきています。

長目の目標だけでなく、日常生活においても小さな目標を設定して、それを達成するというサイクルを回していくことで、毎日モチベーションを保ちながら生活することができるように なりました。

条件つき肯定的ストロークで人と関わる

私は原田メソッドに出会う前は、あまり人とは関わらないタイプの人間でした。

他人の行動について、自分がコメントするべきではないと考えていたのです。その裏側には、自分の行動に対して、あれこれと文句を言われたくないという気持ちが強かったのかもしれません。

正直に言うと、最初に講座でストロークを教わったときは、他の内容に比べると響くものは少なかったのです。

それが変わったのは、自分で原田メソッドのセミナーをやって人に教えるようになってからです。

特に、セミナー中に条件つき肯定的ストロークのワーク(30秒で相手のよいところを3つ伝える)をやると、毎回明らかに受講者の表情が柔らかく、元気になるのを間近で繰り返し見ることができ、効果を実感しました。

そのときに、自分も受講者からストロークを受けることで心のつぼが満たされる体験を何度もしました。
また長目を赤ペンで添削して返却すると、受講者のやる気がすごく高まることも肌で感じました。

このことに味をしめて、趣味の卓球の練習でも、条件つき肯定的ストロークを多用するようになりました。

自分からストロークを出すことで、相手からもストロークをもらえるようになり、練習の効果が高まり、雰囲気のよい練習に変わりました。

雰囲気のよい練習は、参加している全員のパフォーマンスが上がり、練習効果が明らかに高まります。

私の人生を変えた原田隆史先生の言葉

原田メソッドを学んで3年が経ちましたが、原田メソッドの理解は毎年少しずつ深まってきています。

続けていくことで、新たに気づくことがいまだにたくさん出てきいます。

私にとってもっとも人生を変えた言葉は「パフォーマンス = 何を × どんな気持ちで」です。

どうすれば「ご機嫌」な気持ちで行動できるかを常に自問自答しています。

もっとも「ご機嫌」になりづらいのは、過去の失敗を引きずっているときです。

過去を切り捨てて 「いま」できることだけを考える、これが大事だと最近は常に思っていて、この心境になれるように日々努力しています。